最後にご紹介するのは、撮影者と出演女性が時間をかけて心を通わせ、最終的に完全な信頼関係を築き上げていくプロセスを圧倒的なリアリティで描き切った素人ドキュメンタリーの最高峰です。
本作の最大のハイライトは、冒頭の硬く警戒した表情から、終盤で見せる弾けるような笑顔への「心理的な変化の振れ幅」にあります。序盤のインタビューでは、彼女はカメラに対して強い警戒感を抱いており、声も小さく質問に対しても消え入りそうな声で答えていました。しかし、撮影陣は強引に事を進めず、彼女のペースに合わせて親身に対話を重ね、不安を取り除いていきます。
撮影側の誠実な姿勢に触れる中で、彼女の警戒の殻が少しずつ剥がれ落ち、自発的に笑顔を見せ始める中盤以降の展開は見事というほかありません。自分が尊重されていると感じた女性が見せる素顔の美しさと柔らかなリアクションは、作り込まれたフィクションには絶対に出せない本物の感動を観る者に与えます。
映像も長回しのカットを中心に構成されており、彼女の微妙な表情の移り変わりや呼吸の乱れを静かに追い続けています。「単なる形式的な刺激ではなく、人と人との心が通い合う過程と、その中で引き出される素顔をじっくり味わいたい」という本物志向のユーザーに、自信持ってお勧めする至高の一作です。
